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執筆者の写真MIKURIYA HIROSHI

アクティブレスト


運動に疲労はつきものです。

運動後に疲労を残さないために、さまざまな手段が考えられ、取り入れられています。

特に筋疲労回復に焦点をあてると、運動後の筋疲労回復の方法として軽運動が有効であるとされています。

一般に、筋疲労の原因には、筋中の代謝産物の増加が挙げられます。

その代表的なものに乳酸がありますが、水素イオンやアンモニアなどそれ以外の代謝産物の影響も強く受けます。

基本的には、この代謝産物の増加は、生成量と代謝量の差し引きによって決定されます。

したがって、代謝が追いつかないほどの生成を生み出す急性過度な高強度運動において、より多く産生されます。

このようにして増加してしまった代謝産物を積極的に代謝除去するために軽運動を実施します。

軽運動は、血流量を高め、酸化能力の高い遅筋線維を中心に回復を促すとされ、筋疲労回復とともに、筋持久力の積極的改善に貢献します。

ただし、神経因性の疲労や萎縮性の神経・筋疾患では筋中の代謝産物濃度に由来する疲労と異なるため、過用性の筋力低下を引き起こす可能性もあり、注意が必要です。

また、軽運動の強度の違いが筋疲労回復に与える影響を検証した実験では、自転車エルゴメーターで100Wの運動強度(軽度エアロビックダンス)に比べて、30Wの運動強度(日常生活の散歩よりもやや低強度)がより筋疲労回復、作業能力回復が高いことが示されました。

今や常識となっている運動後の軽運動ですが、やり方しだいでは、負の効果を生むことも有ります。

正しい処方が必要になるでしょう。

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