最大筋力を向上させるための最適な方法には、最大努力で低反復回数(もしくは短時間)行う方法と、最大下努力で高反復回収行う方法の2つがあります。
①最大努力ー低反復回数(短時間)法
最大努力で低反復回数(もしくは短時間)行う方法は、筋内と筋間の協調性を改善し、神経筋系における抑制を最小化します。
この方法では、比較的閾値の低い運動単位も動員されますが、周波数とインパルスの同期が最大となった放電によって、閾値の高い(すぐに疲労してしまう)運動単位も動員されることになります。
これはトレーニングレベルの高いアスリートには有効な方法ですが、通常、初心者には適さない方法です。
この方法は、RFDと高重量を加速させる能力を改善し、筋肥大への効果は小さいですが、場合によっては有効なこともあります。
②最大下努力ー高反復回数法
最大下努力で高反復回数行う方法は、通常、中程度の強度で最大回数繰り返すというものであります。
この方法はトレーニングレベルの高いアスリートにとっては基礎筋力や筋量を維持するのに効果的であり、初心者にとってはそれらをさらに向上させるのにも効果的です。
この方法は高強度持久力の改善にも有効ですが、その効果は筋肥大からは独立した弱いものです。
この方法は、どちらかというと運動単位の数を増やすことを目的としており、(少なくとも高いレベルのアスリートにおいては)RFDや高重量を加速させる筋力を改善しようとするものではないです。
また、トレーニング量が多くなるため、トレーニングレベルの高いアスリートにおいては、この方法を用いることに期限を設けるべきです。