普段何気なく行う呼吸ですが、この呼吸においてメインとなって働くのが横隔膜です。
肺は自分で収縮できません。 横隔膜が収縮と弛緩を繰り返すことにより身体は酸素と二酸化炭素の交換を円滑にしてくれているのです。
また、呼吸はパフォーマンスとも密接に関係しており、正しい呼吸が試合での平常心をつくりだしてくれたり、正しい呼吸が正しい姿勢をつくりだしてくれます。
だた、この横隔膜をしっかり働かせて行う正しい呼吸を出来なくなっている人が増えています。 では、なぜ正しい呼吸が出来なくなってしまったのか考えていきましょう。
横隔膜の働きを低下させる3つの原因
1つ目は、横隔膜の筋力低下です。 私たちの身体は使わなければ衰えます。 また、どこか一箇所が過剰に働くことで本来働くべき場所が休んだりします。
腹式呼吸ではなく、胸式呼吸で胸や首周りの副呼吸筋ばかりをつかっていたら、本来の横隔膜をつかう呼吸を忘れてしまうのです。
2つ目は、横隔膜の過緊張です。 心の緊張やストレスなどで、横隔膜がリラックスせずに筋組織の緊張が続けば空気をしっかり吐き出すことができなくなります。 しっかり吐き出すことが出来なくなれば、次に息を吸うのが難しくなり呼吸が浅くなります。
横隔膜の緊張が続く要因はたくさんありますが、肋骨が前に飛び出た状態、肋骨が広がった状態で固定されている人が多いです。 この姿勢では、息を吐こうと横隔膜を緩めることが出来なくなり、肺に空気はたくさんあるけど吐ききれないということが起こるのです。 そこで、息を吸うために首肩周辺の副呼吸筋を使い、姿勢も悪くなってしまったり、肩こりを引き起こしてしまいます。
3つ目は、運動不足です。 大人になり運動量が低下すると、横隔膜が頑張って動くことが少なくなります。 呼吸筋が衰えて呼吸が浅くなっていくのです。 また、横隔膜が使えないと身体の安定性を低下させてしまいます。 運動不足によって筋肉が衰えるだけでなく横隔膜も衰えてしまうのです。
横隔膜をつかった正しい呼吸が出来ないと身体に不調をきたしてしまいます。 改めて呼吸を見直しましょう。