身体の多くの機能は、普段与えられている刺激の強さに適応して変化していくため、刺激が適度に強ければ機能は高まり、低ければ機能は低下します。
筋肉はその傾向が特に強く、日常に経験する刺激に比べて、より強い運動刺激を継続的に与えると、その刺激に適応するように機能が高まります。
この時に与える強い刺激をオーバーロードと言います。
トレーニングを始めたばかりの時期は、筋の適応能力が高く、適切な量のオーバーロードが与えられれば、筋の機能は比較的容易に増大します。
しかし、同じ強度でトレーニングを続けていくと、筋力が増大して、最初は適切であった負荷が、相対的に低くなるので、効果が上がらなくなります。
そこで、筋力レベルの増加に合わせて、トレーニング強度も段階的に高めていく事が必要です。
このように段階的に高める事を漸進的過負荷と言います。
漸進的過負荷を想定してトレーニングを行うには、そのトレーニングの目的に合わせたオーバーロードの基準をしっかりと設定して行う必要があります。
例えば、全体としてのトレーニング量を増やしたり、質を高めたり、するなどがあげられます。
しかし、急激に質や量を上げるとスポーツ損傷の原因になったり筋の発達を妨げるので注意する必要があります。