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執筆者の写真MIKURIYA HIROSHI

呼吸のコントロール


通常状態の人の呼吸は胸郭を動かす胸式呼吸。

これは肋骨に張り巡らされた2層構造の筋肉、外肋間筋と内肋間筋が互い違いに収縮することで促されています。

外肋間筋は背中側から下の肋骨の胸側に向かって斜め下に走っています。

この筋肉が収縮すると肋骨が引き上げられて胸郭が広がり、肺も広がって空気が吸い込まれます。

内肋間筋は胸側から下の肋骨の背中側に向かって走っています。

収縮すると肋骨が押し下げられて胸郭が狭まり、空気が押し出されています。

肋間筋には筋肉の収縮状態を神経に伝える筋紡錘というセンサーがとくに集中して存在しています。

そのセンサーからの情報は脳に送られ、適切な呼吸が行われているかどうかの判断材料になります。

ところが、外肋間筋が収縮しているときに内肋間筋がうまく弛緩できない。

あるいはその逆のことが起こって互いの筋肉のスイッチングうまくいかないと、脳と呼吸筋のミスマッチが起こります。

指令通りに呼吸ができていないと判断した脳は、『もっと呼吸を』という指令をドンドン出すようになり、息が乱れます。

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