代謝は大きく、基礎代謝、安静時代謝、活動時代謝に分けることができます。
基礎代謝とは、生命の維持に必要な最小限の代謝をいい、 安静時代謝は、椅子に安静に座っている状態で測り、基礎代謝より安静時代謝のほうが20%ほど高くなります。
安静時代謝が基礎代謝に比べ高い理由としては、座位による循環器への負荷と姿勢維持のための筋活動による増加分が加算される為と考えられています。
基礎代謝で考慮するべき点としては、基礎代謝を測るときには基本的に呼吸筋を除く骨格筋は弛緩しています。
そのため、基礎代謝は体温維持のための熱生産、神経系の活動、呼吸、循環、肝臓や腎臓の活動などによりますが、その60%近くは熱生産であるとされています。
弛緩している骨格筋は大部分弛緩しているので代謝を行っていないかというとそうではありません。
筋内に存在する脱共役タンパク質(UCP-3)というタンパク質の働きによっ て熱を生成し、ヒトの体熱生産のうちの約60%を担っていると考えられています。
つまり、骨格筋は基礎代謝のうちの約30%を担っていると推測されます。
残りの熱生産は、筋、 肝臓、腎臓、褐色脂肪細胞などでの熱生産になります。
これらはは、甲状腺ホルモンや交感神経の活動によって高まりますので、内分泌活性や自律神経活性も基礎代謝に影響を及ぼします。