今回は「反射(反射神経)」について書いていきます。
実は、反射神経という名称の神経は存在しません。
存在するのは感覚神経と運動神経で、感覚神経が受容した刺激を脳が判断し、そこから筋肉に対して運動神経を経由して指令が送られることで私たちの身体は動く仕組みになっています。
しかし稀に、脳の判断・指令を待たずに、感覚神経で受容した刺激がダイレクトに運動神経へと伝達され、身体が動くことがあります。
たとえば熱いやかんに触ってしまったときに、瞬間的に手を引っ込める動作などがその一例ですが、こうした動作・現象のことを「反射」と呼びます。
このように、本来の「反射」というのは言わば無意識の動作のことなのですが、私たちが普段使っている「反射神経」という言葉はそうではなく、あくまでも意識して行う動作のことです。
「認識→判断→動作」という流れのうち、認識から判断までに要する時間が短いため、あたかも無意識の動作であるかのようにスピーディーであることから、「反射神経」と呼ばれています。