骨格筋や腱には、伸縮状況を感知するセンサーが備わっています。
その役割を果たしているのが、『筋紡錘』と『コルジ腱器官』です。
いずれもセンサーで、筋肉や腱が引き伸ばされるとこれを感知し、その情報を知覚神経によって中枢に送ります。
これらは、身体の一方に倒れてしまうのを防いだり、筋肉や腱が伸ばされすぎて傷つくのを防ぐ役割も担っています。
筋紡錘は、筋繊維の中に埋もれている紡錘形の装置です。
中に錘内筋繊維があり、そこに知覚神経がコイル状に巻き付いています。
《筋紡錘の働き》 ●骨格筋が伸ばされると、筋紡錘の中の錘内筋繊維にコイルのように巻き付いている知覚神経が伸ばされたことを感知します。 ●骨格筋が伸ばされたという情報が脊髄に送られます。 ●脊髄反射によって、脊髄から引き伸ばされた骨格筋に対して収縮するように指令が出ます。 ●引き伸ばされていた骨格筋が収縮します(伸張反射) ●同時に、反対の作用をする骨格筋(拮抗筋)が抑制され、弛緩します(相反抑制)
コルジ腱器官は、筋から腱に移行した部分の腱の中にあります。 腱に伸ばされる力がかかるとこれを感知してその情報を脊髄に送ります。
また、コルジ腱器官は、腱にかかる張力の程度を感知しています。
●骨格筋が強く収縮すると、腱に引き伸ばされる力がかかる。 コルジ腱器官はこれを感知しています。
●腱が伸ばされたという情報が脊髄に送られる ●脊髄反射が起き、収縮している骨格筋の収縮を抑制して、同時にその拮抗筋を収縮させる
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